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第五単元 科学と技術

産学協同

第20課 高級 书 132-149

Lesson
20

課文

On

開発
東横大学
教授
松下理
(51歳)
助教
向井奈緒
(33歳)
心身堂
開発部 福山淳平
(36歳)
営業部
,山田健
(32歳)
広報部
1 高島佳歩(28歳)
①産学協同
心身堂では、東横大学と協同で新素材容器の開発を行っている。基礎的な研究開発を大学が行い。
心身堂が商品化するというものである。
(心身堂開発部の福山が、東横大学の松下教授の研究室に顔を出す)
ご
福山:先生,その後、進捗状況はいかがでしょうか。

松下:うーん,順調と言いたいところだけど、一向に進まなくて、正直、頭がいで
すよ。
福山:(申し訳なさそうに)すみません。
松下:いやあ、とにかくお宅から出された課題が、「冷蔵庫から出しても水滴が出ない」
「いつまでも冷たいまま」ですからね。1つだけならまだしも。

福山:無理は承知のうえです。でも、その点を改良できれば、新素材のペットボトル
としては画期だと思うんですが…・。
松下:確かにそうですが・・・。
(ふざけて)この分だと、商品化までの
道のりは遠いかもね。

福山:そうおっしゃらずに、先生、そこを何
とか。
(気を取り直して)それに、もしそんな素
材が開発できれば、ペットボトル以外
にも用途を広げられると思うんです。

松下:六え。
(助教の向井に声をかける)向井さん、例
のやつを持ってきて。
向井:はい。あれですね。分かりました。

第20課-

(向井が開発中の素材が入ったを持ってくる)
松下:(福山に向かって)ちょっと触ってみてください。
福山:(の中の物質を触って)何ですか,これ。何かの粉のようですが・・・。
向井:開発中の合成樹脂です。原料はイグサ。
5福山:イグサ?あの畳表を作る?
松下:そう。イグサには、吸湿性,つまり水分を吸収するという性質があって、それ
を利用して新しい素材ができないかと思いついたんですよ。
福山:へえ、イグサとは思いもよりませんでした。
松下:そう。しかも、イグサには保温性もありますし。
10福山:保温性ですか?
向井:はい。スポンジ状の繊維がたくさんあって、それが中に空気を含み,外に逃さ
ないんです。
②お披露目
産学協同で開発した新素材の容器が完成し、関係部署の担当者にお披露目される。
15(本社会議室。試作品が並んでいる)
高島:(試作品を手に取って)普通の発泡スチロールの容器みたいですが。
福山:ふたを開けてみてください。
高島:(ふたを開けて手を入れてみる)あ一つ、ひんやりしてる。
(中を確認して)あれ?保冷剤が入っていないのに、何で?
20福山:不思議でしょう?実は、それが、この容器の秘密なんです。
山田:どういうことですか。ずっと冷蔵庫に入れておいたということ?
高島:でも,外側は冷たくない。冷蔵庫に入っていたなら、中だけ冷たいというのは
おかしいし。
福山:実は、3時間ほど前に氷を入れておいたんです。
25山田:なんだ。氷ですか。3時間経ったから、すっかり溶けているというわけですね。
高島:でも、溶けた水は入ってませんよ。どうしてですか。

(福山が吸湿性と保温性について説明する)
福山:容器の内側には,肉眼では確認できないほど細かいスポンジ状の突起が付いて
います。
高島:(内側を触って)ああ、なんかざらざらしています。これですね。
福山:そうです。その突起が氷の水分を吸収して,冷気を中に閉じ込めます。

これが吸湿性です。そして、ふたをして密封しておけば、中の温度は一定に保
たれます。つまり、保温性ですね。
山田:なるほど。吸湿性と保温性を兼ね備えた素材ということですか。
福山:ええ。ですから、氷を入れっぱなしにしておいても,水分は残らないというわ
けです。

高島:あのう、その保温性って、どのくらい持続するんですか。
福山:そうですね・。例えば、10の容器なら、氷1個でおよそ8時間保冷が可能です。
高島:はあ。でも、必ず氷が必要なんですか。
福山:いいえ。ふたをせずに容器ごと冷蔵庫で冷やして,外に出した時にふたをすれば,
冷気が閉じ込められるので、同じような効果があります。

山田:それと、保温性ってことは,当然、温かいものは温かいままになりますよね。
福山:もちろんです。例えば、たこ焼きを入れたとしますね。その場合でも、熱気を
吸収して保温しますので,水分が出ません。
高島:ということは、あの、べちゃっとした感じがなくなるわけですね。
福山:ええ,そうです。結果に、食感も保たれるということです。

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